ポジポジ病院通信 第三十六回:ナンピンと買い増しとの違い

 トレードの現場でよく聞く言葉――

「ナンピン」「買い増し」

似たように思えて、まったく意味合いが違うこの2つ。
ポジポジ病が進行すると、どっちがどっちかあやふやになったまま、
とにかくポジションを足すという荒療治に出がちです。

それでは冷静な判断はできません。
今回はこの違いを明確にしておきましょう。


● ナンピンとは?

ナンピンとは、
含み損が出ている状態で、さらに同じ方向にポジションを追加する行為です。

たとえば…

  • ドル円を150円でロング

  • 149円に下がって含み損

  • そこでさらにロング追加(ナンピン)

これにより、平均取得価格が下がるため、
**「戻してくれればトントン、またはプラスで逃げられる」**という思考がベースです。

✅ ナンピンの特徴:

  • 含み損を抱えている時点で実行される

  • 相場が**“逆行している”**状況

  • ロスカットを遠ざける可能性もあるが、資金を削る危険も大


● 買い増し(売り増し)とは?

一方の「買い増し」とは、
すでに含み益が出ている状態で、さらに同じ方向にポジションを追加する行為です。

たとえば…

  • ドル円を145円でロング

  • 現在146円で含み益中

  • 長期トレンドと判断してロング追加(買い増し)

これは、トレンドに乗って利益を伸ばすための行動であり、
状況判断・戦略に基づいた“攻めの追加”です。

✅ 買い増しの特徴:

  • 含み益の状態で追加する

  • 相場が**“想定通りに動いている”**状況

  • リスクを増やしつつも、リターン最大化の狙い


● ポジポジ病患者が混同しやすい理由

ポジションを持つこと自体に快感を覚え始めると、
「ポジを足す理由」はもはや都合の良い後付けになります。

「これはナンピンじゃない、トレンドが変わるだけだ」
→ 実はただの願望ナンピン

「これ買い増しです!」
→ 含み損の状態で“買い増し”はしません!

このように、冷静な判断ができていないと、自分で自分をだまし始めます。


● まとめ:自分の目的を確認する

ポジションを追加する前に、自分に問いましょう:

  • “損を取り戻したいから”足すのか? → ナンピンです。注意が必要。

  • “利益を最大化するために”足すのか? → 買い増し。計画的ならOK。

そして、どちらであっても、あらかじめルールを決めておくことが重要です。

足す前に、**「なぜ今なのか」**を言葉にしてみてください。
答えに詰まるなら、やめておいたほうがいいポジションです。


“ポジを足す”というシンプルな行動の裏に、
どんな意図があるのか――
それを見失わないことが、ポジポジ病の脱出にもつながります。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

ポジポジ病院通信 第五十七回:さすがに患者は激減?クリスマス相場

  ● チャートが眠る季節 12月も半ばを過ぎると、世界のトレーダーたちはお休みモードに入ります。 欧米はクリスマス休暇、日本も年末ムード。 その結果―― チャートは眠りにつき、ほとんど動きません。 📉「今日は静かだな…」 📈「昨日も静かだな…」 ローソク足すら...