「トレードはテクニカル分析が命!」
そんな言葉を真に受けたある日、
あなたのチャートは――線まみれになった。
● どんどん引けるぞ!トレンドライン無限ガチャ
上昇トレンドっぽく見えたら斜めに1本、
一回止まった値段があったら水平に1本、
安値と安値を結んでみて、反発したらまた1本、
「トレンドラインだしょ!」とばかりに斜めにズバッと…
気づけば、チャートはまるでスパゲッティコード。
(本人には“精密な設計図”に見えている)
● 探すんじゃない、生やしてるんだよ
普通のトレーダー:「このラインが意識されていそうだ」
ポジポジ病中期のあなた:「このライン、意識したい!!!」
線を引いたその瞬間から、
そのラインに価格が反応するよう祈り始めるという摩訶不思議現象が発生。
もはや相場ではなく、占いか儀式か自己暗示。
● 都合のいいラインだけ採用
① 10本くらい線を引く
② 自分の「買いたい」気持ちと一致してるラインだけを採用
③ 「反発しそう…ほら、線あるし!」とポジる
④ 損切り
⑤ 線を1本削除、また引き直す
この行為を何度か繰り返すと、最終的に**“いま引いた線”を根拠にポジる**ようになります。
完全に、ライン先行型のポジり回路。
● ラインが多い人ほど損してる説
たしかにプロのチャートにもラインは引いてあります。
でも、それは**“過去に機能した”根拠ある線だけ**。
ポジポジ中期患者の場合は、
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引いた理由は「そこに線が引けたから」
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機能したかどうかは「信じるか信じないか」
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次の日には「引いた理由は忘れている」
という、自己都合テクニカルが炸裂します。
● 処方箋:線を“減らす”勇気を持とう
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引いた理由が3秒で説明できない線は削除対象
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「線に相場が合わせてくれる」思考から卒業
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自分が引いた線にポジる前に「もし友達が引いてたら信用するか?」と自問
少数精鋭のラインこそ、最強の味方。
● まとめ
ポジポジ病中期によく見られるのが、
「根拠なきラインを根拠にしてポジる」という美しき矛盾。
それ、もうチャートじゃなくて、
自作のアート作品です。
“ポジる理由”を探して線を引いてはいけません。
“線を信じたいからポジる”なんて、愛が重すぎるのです。
どうかあなたのチャートが、
光る3本の神ラインだけが残る美しい景色になりますように。

